多くのメリットを持つマウスピースホワイトニング(ホームホワイトニング)ですが、その一方で、治療を始める前に、必ず理解しておくべき、いくつかのデメリットや、注意点も存在します。これらの現実的な側面と、上手に付き合っていくことが、治療を成功させるための鍵となります。まず、最大のデメリットは、「効果を実感できるまでに、時間がかかる」ことです。オフィスホワイトニングが、1日で劇的な変化をもたらすのに対し、ホームホワイトニングは、毎日コツコツと続けて、ようやく2週間ほど経った頃から、徐々に白さを実感し始めるといった、緩やかなプロセスをたどります。そのため、「すぐに白くなりたい」という方には、向いていません。毎日の装着を、忘れずに続けるための、強い意志と、根気が必要となります。次に、「知覚過敏(歯がしみる痛み)」のリスクです。オフィスホワイトニングに比べて、その頻度や程度は低いとされていますが、薬剤が歯の神経を刺激するため、人によっては、冷たいものがしみたり、ズキッとした痛みを感じたりすることがあります。もし、痛みを感じた場合は、我慢せずに、一度、使用を中断したり、装着時間を短くしたり、あるいは、1日おきに行うなど、頻度を調整する必要があります。それでも痛みが続く場合は、必ず、処方してくれた歯科医師に相談してください。知覚過敏抑制成分が含まれた歯磨き粉の使用を、勧められることもあります。そして、ホワイトニング期間中の「食事制限」も、重要な注意点です。ホワイトニング中の歯は、表面を保護しているペリクルという膜が、一時的に、剥がれやすくなっており、外部からの色素を、吸収しやすい状態になっています。そのため、治療期間中は、コーヒー、紅茶、赤ワイン、カレー、醤油、ソースといった、色の濃い「着色性食品」の摂取を、できるだけ控えなければ、十分な効果が得られない可能性があります。最後に、「自己管理の手間」です。毎回のマウストレーの洗浄や、薬剤の適切な保管など、自分自身で、衛生管理を、きちんと行う必要があります。