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ホワイトニングで白くならない歯、その原因と対処法
歯科医院での、本格的なホワイトニングをもってしても、残念ながら、全ての歯が、同じように、白くなるわけでは、ありません。中には、ホワイトニングの効果が、出にくい、あるいは、全く、期待できない、特殊なタイプの「変色歯」が、存在します。その原因を、正しく理解し、代替となる治療法を知っておくことは、無駄な期待をせず、最適な審美治療を、選択する上で、重要です。まず、ホワイトニングが、全く効かないのが、「人工の歯」です。セラミックや、レジン(プラスチック)で作られた、被せ物(クラウン)や、詰め物(インレー)、あるいは、入れ歯は、ホワイトニング剤では、一切、白くなりません。もし、これらの人工歯の色が、気になる場合は、ホワイトニングで、周りの、天然の歯を白くした後に、その色に合わせて、人工歯そのものを、作り直す必要が、あります。次に、効果が出にくいのが、歯の「神経が死んでいる歯(失活歯)」です。虫歯や、外傷で、歯の神経が死んでしまうと、歯は、内側から、徐々に、黒ずんでいきます。この、内部からの変色は、歯の表面から作用する、通常のホワイトニングでは、白くすることが、困難です。この場合は、「ウォーキングブリーチ」という、特殊なホワイトニング法が、適用されます。歯の裏側に、小さな穴を開け、そこから、歯の内部に、直接、ホワイトニング剤を注入し、数週間かけて、内側から、歯を白くしていく方法です。さらに、幼少期に、「テトラサイクリン系」という種類の、抗生物質を、服用したことが原因で、歯が、灰色や、茶色、あるいは、縞模様に、変色してしまっている「テトラサイクリン歯」も、ホワイトニングでは、満足のいく結果が、得られにくい、代表例です。これらの、ホワイトニングの効果が、期待できない、重度の変色歯に対しては、「ラミネートベニア」や、「セラミッククラウン」といった、歯の表面に、薄いセラミックのシェルを、貼り付けたり、歯全体を、セラミックで覆ったりする、審美補綴治療が、最終的な解決策となります。
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なぜ白くなる?ホワイトニングの科学的なメカニズム
歯科医院で行われる本格的なホワイトニングは、なぜ、歯を内側から、白くすることができるのでしょうか。その効果の秘密は、「過酸化水素」という薬剤が引き起こす、化学的な「酸化・漂白」作用にあります。このメカニズムを、科学的に理解することは、ホワイトニングの効果を、正しく認識する上で、非常に重要です。まず、私たちの歯の黄ばみの、主な原因となっているのは、歯の表面を覆う、半透明のエナメル質の内側にある、元々、黄色みがかった「象牙質(ぞうげしつ)」の色です。この象牙質の内部には、長年の間に、飲食物の色素などが、取り込まれ、複雑な構造を持つ「有色有機物」として、沈着しています。ホワイトニングで使用される、過酸化水素(または、その前駆体である過酸化尿素)は、歯の表面のエナメル質にある、目に見えないほどの、微細な隙間を、通り抜け、この象牙質にまで、浸透していきます。そして、オフィスホワイトニングで、特殊な光を照射したり、ホームホワイトニングで、長時間、歯に密着させたりすることで、過酸化水素は、分解され、「フリーラジカル」という、非常に反応性の高い、活性酸素を、大量に発生させます。この、強力な酸化力を持つフリーラジカルが、象牙質の中に、こびりついていた、有色有機物の、長い分子構造を、化学的に、切断し、より小さく、無色の物質へと、分解していくのです。これは、洗濯で、漂白剤が、衣類のシミの色素を、分解して、白くするのと、全く同じ原理です。つまり、ホワイトニングは、歯の表面の汚れを、削り取ったり、落としたりするのではなく、歯の内部構造そのものに、化学的に働きかけ、「歯そのものを、内側から、白く漂白する」という、根本的なアプローチなのです。この、科学的なメカニ-ズム”に、基づいているからこそ、歯科医院でのホワイトニングは、元の歯の色以上に、白くする、という、劇的な効果を、生み出すことができるのです。
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ホームホワイトニングの絶大なメリット、自然な白さと持続性
マウスピースホワイトニング(ホームホワイトニング)は、オフィスホワイトニングのような即効性はありませんが、それを補って余りある、いくつかの大きなメリットを持っています。その最大の魅力は、仕上がりの「白さの質」と、その「持続性」にあります。まず、ホームホワイトニングで得られる白さは、非常に「自然で、透明感がある」という特徴があります。これは、比較的低濃度の薬剤(過酸化尿素)を、毎日2時間程度という、長い時間をかけて、歯の内部に、じっくりと、そして深く浸透させていくためです。歯の表面だけでなく、その奥にある象牙質の色素まで、穏やかに、しかし確実に分解・漂白していくため、人工的な、のっぺりとした白さではなく、まるで、元から歯が白かったかのような、内側から輝くような、ナチュラルな透明感のある白さを、実現しやすいのです。次に、このじっくりと作用させるプロセスは、「効果の持続性」にも、大きく貢献します。オフィスホワイトニングで、一気に白くした場合、歯の表面の水分が一時的に失われることなどから、術後、ある程度の「色の後戻り」が、比較的早く、起こりやすいとされています。しかし、ホームホワイトニングは、ゆっくりと時間をかけて、歯の内部構造から、色を変化させていくため、その効果が、より安定して定着しやすく、色の後戻りが、非常に少ないのが、大きなメリットです。一度、目標の白さに達すれば、その後の定期的なメンテナンス(数ヶ月に一度、数日間だけ行うなど)で、その白さを、長期間、維持することが可能です。さらに、医学的な観点からは、「知覚過敏のリスクが、比較的低い」という利点もあります。高濃度の薬剤を使用するオフィスホワイトニングに比べて、低濃度の薬剤を、穏やかに作用させるため、歯がしみるような、痛みの症状が、出にくい、あるいは、出ても軽い場合が多いのです。そして、ライフスタイルの面では、「自分の好きな時間に、自分のペースでできる」という、利便性も、大きな魅力と言えるでしょう。
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歯科でのホワイトニング①即効性の「オフィスホワイトニング」
歯科医院で、提供されるホワイトニングの中でも、最も早く、そして、劇的な効果を、実感できるのが、「オフィスホワイトニング」です。これは、全ての施術が、歯科医院(オフィス)の、中で完結するため、そう呼ばれています。結婚式や、就職の面接といった、人生の重要なイベントを、間近に控え、「とにかく、すぐに、歯を白くしたい」という、緊急性の高いニーズに、応えることができる、非常に人気の高い方法です。オフィスホワイトニングの基本的なメカニズムは、「高濃度のホワイトニング剤」と、「特殊な光のエネルギー」を、組み合わせることにあります。まず、施術の前には、歯科衛生士によって、歯の表面の汚れや、歯石を、きれいにクリーニングします(PMTC)。そして、高濃度の薬剤が、デリケートな歯茎や、唇に、触れて、炎症を起こさないように、専用の保護ジェルや、ガードで、口の中を、丁寧に、保護します。準備が整ったら、歯の表面に、「過酸化水素」を、主成分とする、高濃度のホワイトニングジェルを、塗布します。この過酸化水素は、消毒薬のオキシドールなどにも含まれる成分で、強力な酸化作用を持っています。そして、このジェルを塗布した歯に、ハロゲンライトや、LEDライト、レーザーといった、特殊な光を、照射します。この光のエネルギーが、過酸化水素の分解を、促進(活性化)させ、フリーラジカルという、非常に反応性の高い、活性酸素を、大量に発生させます。この活性酸素が、歯の表面のエナメル質を、通り抜け、その内側にある、黄ばみの原因である象牙質にまで、浸透し、そこに沈着していた、有色の色素を、化学的に、無色の物質へと、分解・漂白していくのです。この、「ジェルの塗布」と、「光の照射」というプロセスを、1セット10〜15分程度で、数回、繰り返します。1回の来院(通常は1時間から1時間半程度)で、歯の色が、数段階、明るくなることも、珍しくありません。専門家が、全ての工程を、管理するため、安全性も高く、色ムラなども、起きにくいのが、大きなメリットです。
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オフィスホワイトニングとの比較、あなたに合うのはどっち?
歯を白くするための、二大巨頭である「マウスピースホワイトニング(ホームホワイトニング)」と「オフィスホワイトニング」。どちらも、歯医者で行う、信頼性の高い治療法ですが、その特徴は、対照的です。どちらが、自分に合っているのかを、見極めるために、それぞれのメリット・デメリットを、様々な角度から、比較してみましょう。まず、「効果のスピード」です。これは、オフィスホワイトニングの圧勝です。1回の来院で、すぐに白さを実感したい、結婚式などのイベントが迫っている、という方には、オフィスホワイトニングが、最適です。一方、ホームホワイトニングは、効果が出るまでに、2週間以上かかるため、気長に待てる方向けです。次に、「白さの質と持続性」です。これは、ホームホワイトニングに、軍配が上がります。じっくりと、内部から漂白するため、より透明感のある、自然な白さに仕上がり、色の後戻りも、少ないとされています。持続性を重視するなら、ホームホワイトニングが、優れています。そして、「費用」です。一般的には、ホームホワイトニングの方が、初期費用は、安価に抑えられます。ただし、オフィスとホームを組み合わせた「デュアルホワイトニング」が、最も高額になります。「手間とライフスタイル」も、重要な比較ポイントです。オフィスホワイトニングは、通院の手間はかかりますが、施術は、全て専門家が行ってくれるため、楽です。一方、ホームホワイトニングは、通院は少なくて済みますが、自宅で、毎日、自分で装着する、という手間と、自己管理が、必要となります。最後に、「知覚過敏のリスク」です。高濃度の薬剤を使用するオフィスホワイトニングの方が、歯がしみる痛みが出る可能性は、高い傾向にあります。痛みに、不安がある方は、ホームホワイトニングの方が、安心かもしれません。これらの比較から、それぞれの方法が、向いている人のタイプが見えてきます。「即効性を最優先する、イベント前の人」なら、オフィスホワイトニング。「自然な白さと持続性を重視し、自分のペースでやりたい人」なら、ホームホワイトニング。そして、「最高の白さを、できるだけ早く、そして長く維持したい人」なら、デュアルホワイトニング。あなたの、価値観と、ライフスタイルに、最もフィットする方法を、選ぶことが、満足への、近道です。
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オフィスvsホーム、ホワイトニング方法による効果の違い
歯医者で行うホワイトニングには、主に、歯科医院で完結する「オフィスホワイトニング」と、自宅で、マウスピースを使って行う「ホームホワイトニング」の二つの方法があります。どちらも、歯を白くするという、目的は同じですが、そのアプローチの違いによって、「効果の現れ方」や「白さの質」には、明確な特徴と、違いが生まれます。まず、「オフィスホワイトニング」の最大の特徴は、その「即効性」です。高濃度の過酸化水素を、主成分とする薬剤に、特殊な光を照射して、その効果を、一気に活性化させるため、1回の施術(約1時間)で、歯の色が、数段階、明るくなる、劇的な効果が、期待できます。結婚式などの、イベントを間近に控え、「すぐに、白くしたい」というニーズに、応えることができます。しかし、その一方で、急激に白くするため、歯の表面の水分が、一時的に失われることなどから、術後、ある程度の「色の後戻り」が、比較的、早く、起こりやすい、というデメリットもあります。一方、「ホームホワイトニング」の最大の特徴は、「効果の持続性」と「透明感のある、自然な白さ」です。比較的、低濃度の過酸化尿素を、主成分とする薬剤を、毎日、数時間、2週間から1ヶ月という、長い時間をかけて、歯の内部に、じっくりと、浸透させていきます。そのため、効果を実感できるまでには、時間がかかりますが、歯の内部構造から、色を変化させていくため、その効果が、より安定して定着しやすく、色の後戻りが、非常に少ないのが、大きなメリットです。また、ゆっくりと漂白するため、人工的な白さではなく、内側から輝くような、透明感のある、ナチュラルな仕上がりになりやすい、とされています。即効性を取るなら、オフィス。持続性と、自然な白さを取るなら、ホーム。そして、両方の、良いとこ取りをし、最高の効果を、目指すのが、「デュアルホワイトニング」という、最強の選択肢となります。